企業間取引でよく使われる与信。この取引先の信用度が、商売の規模や取引金額を決めます。ではこの与信は、どのように決められているのでしょう。通常、与信は審査部などが管理を行います。

加えて、管理規定などを参考の上社内ルールに応じて決められており、審査部が独断で決定するものではありません。まず商談が営業部で実施されると、商談そのものが妥当であるかどうかを営業部自身が調査します。このとき、同時に管理部門にも話が通り、調査が開始されるのです。具体的に実施される内容としてあげられるのは、主に情報収集となります。

ただし、相手先から渡される資料だけではなく、信用調査会社や社内の取引履歴なども参考にするのです。その後は信用力評価の段階に入ります。ここでは決算書などの数値の分析、経営者や業界環境、商売形態や決済条件など複数の視点から取引先を分析することが重要です。「定量分析」「定性分析」「商流分析」と呼ばれるこの調査を終えて、いよいよ与信限度決済のプロセスに入ることが出来ます。

営業部門の申請内容や管理部門の審査結果などを合わせて決裁者が限度額を決定し、決済完了となるのです。与信はこのように、いくつもの細かい調査と多角的な分析によって決められます。また、この後にも入金などが遅れていないかといった確認事項が存在し、たくさんのプロセスが信用を得るまでにはつきものとなるのです。定期的な見直しなども行われるため、企業間取引は決していつも安定しているわけではないことがわかります。

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